仮想通貨コラム

2023年3月 GitHub開発活動ランキングトップ10 

注目点

  • カルダノのGitHub開発活動がイーサリアムを上回る!
  • メタバース関連銘柄デセントラランド(MANA)が10位にランクイン!

 

GitHubとは?

「Git 」と呼ばれる分散型バージョン管理システムを使った共有Webサービスのことです。

仮想通貨開発では主流のソフトウェア開発プラットフォームで、コンピューター・プログラムの「ソースファイル」などの「更新履歴」をネット上に保存し共有する為のサイトです。仮想通貨のソフトウェアは主にGitHub上で開発されており、ソースファイルも一般公開されていますので、誰でも閲覧することができます。

GitHab活動ランキングで上位にある仮想通貨では、活発な開発活動がなされており、今後の技術開発に期待が高まります。

GitHub活動ランキング

マーケットインテリジェンスのSantiment社が発表した2023年3月1か月間のオンチェーンGitHub開発活動ランキングトップ10は以下の通りです。

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第1位 ポルカドット 第2位 クサマ

595を上回る開発活動で1位と2位を占めたのはポルカドット(DOT)とクサマ(KSM)でした。

クサマはポルカドットとほぼ同じコードベースを使用して構築されていて、ポルカドットの実験場のような役割を果たしています。ポルカドット上では未監査・未完成のリリースを行ったり、チームや開発者がパラチェーンを構築して開発やガバナンス、ステーキング、ノミネーション、バリデーション(検証)を行ったりしています。

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第3位 カルダノ

第3位にランクインしたのは開発活動526のカルダノ(ADA)でした。カルダノは執筆時点で時価総額第7位に位置しており、時価総額はイーサリアムと比較するとは約6分の1ほどではありますが、開発活動ランキングでは常にトップをキープしています。

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第4位 インターネットコンピュータ(ICP)

第4位はインターネットコンピュータ(ICP)で、395の開発活動がありました。ICPは分散型のインターネットクラウドを提供するためプロジェクトで、アマゾンやグーグルのクラウドサービスをブロックチェーンで実現するプロジェクトです。

第5位 Status(SNT)

第5位は378開発活動でStatus(SNT)でした。Status(SNT)はブロックチェーンを利用したWeb3.0ブラウザ分散型メッセージングアプリ、仮想通貨のウォレットを提供しています。

第6位 イーサリアム

意外にも2番目に大きい時価総額保有者であるイーサリアムは、開発活動370で第6位にランク付けされています。イーサリアムは4月12日に大型アップデート「上海」が予定されており、2年近くステーキングとしてロックされていたETHの出金が可能になるためマイナーからの売り圧力が懸念されています。

第7位 ヘデラハッシュグラフ(HBAR)

ETHに続いて、ヘデラハッシュグラフ(HBAR)が347開発活動で第7位でした。ヘデラは分散型アプリケーション (DApps) 作成のためのプラットフォームで、仮想通貨の第3世代技術とも言われれる「ハッシュグラフ技術」 を開発・実装しています。「ハッシュグラフ技術」はブロックチェーンよりも安全で快適な分散型台帳技術と言われ、ブロックチェーンを使用することなく高速かつ安全にスマートコントラクトを実行できるとしています。

しかし、ヘデラは最近、ネットワークの流動性プールからいくつかのトークンが盗まれたことが明らかになりましたが、これは、Hederaメインネットのスマートコントラクトの脆弱性が原因でした。

第8位 コスモス(ATOM)

第8位はコスモス(ATOM)で324開発活動がありました。2019年4月にローンチされた仮想通貨で、互換性のない異なるブロックチェーン同士をつなげられるという特徴であります。国内取引所ではGMOコインで取扱いがあります。

第9位 チェーンリンク(LINK)

第9位は303開発活動でチェーンリンク(LINK)でした。分散型オラクルベースのネットワークであるチェーンリンクは、ブロックチェーンネットワークと外部システム(オフチェーン)とをつなぐミドルウェア(中間処理役)の機能を持ったプラットフォームです。

ブロックチェーンにおける「オラクル」とは、ブロックチェーンの外側からデータを引っ張ってくる仕組みのこと。スマートコントラクトを実行するためのインプットとして外のデータが必要な場合に外部データの情報源を検証して、情報の橋渡しをするレイヤーのことです。(例、オラクルによって価格が自動的にアップデートされる分散型取引所)

第10位 ディセントラランド(MANA)

第10位はディセントラランド(MANA)で283開発活動がありました。メタバース銘柄のディセントラランド(MANA)はブロックチェーンを使ったバーチャルリアリティ(VR)プラットフォームで、ゲームをしたり、ゲーム内でNFT作成し売買することが可能です。仮想空間でLANDという土地を購入することもできます。

その他

zkEVMテストネットの立ち上げで話題となったポリゴン(MATIC)は開発活動が伸びず、上位50を下回りました。その他、アービトラム(ARB)は、87の開発アクティビティで47位、アバランチ(AVAX)は28位、アルゴランド(ALGO)は40位ランクインしました。