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国際送金のために開発された仮想通貨リップルとは?

現在の国際送金システムSWIFTに課題があり、それを解決すること目的として開発されたブリッジ通貨がリップルです。世界中でリアルタイムの国際送金を実現するために開発され、その性能の高さから様々な銀行や送金業者などの金融機関から注目を集めています。

リップルはリップル社が運営する決済システムや送金プロジェクトの名称です。そのリップル社が円滑に決済や送金ができるように発行したネイティブ暗号資産がXRP(エックスアールピー)です。

リップル(XRP)の基本情報

通貨名称 Ripple(リップル)
ティッカーシンボル XRP
発行開始 2012年
総発行枚数 1000億XRP
取引承認システム PoC (Proof of Consensus)
開発 Ripple Labs., Inc
公式サイト https://ripple.com/xrp/
公式Twitter 公式Twitter https://twitter.com/Ripple

現在の価格・時価総額・ランキング

 

従来の国際送金

swift.png (1000×370)現在、国際送金を通常のルート(SWIFT)で行うと上記のような様々な仲介業者を挟まないと、国際送金ができないという非効率な方法が取られているのが現状です。現在決済に要する日数は3日~5日、取引コストは7%~一部の発展途上国においては20%~30%になることもめずらしくありません。このように高いコストを払っているにもかからわらず、送金のプロセスは非常に煩雑で、全体の6%の送金が失敗やエラーになっているとも言われています。また、プリファンディングと言われる、事前に資金をデポジットしておく仕組みのために、10兆ドルもの資金が滞留してしまっていることにより、資金効率が非常に低いということも送金コストが高くなっていることの大きな原因と言われています。

ブリッジ通貨とは

世界に存在する多くの通貨の橋渡し役をする通貨のことです。ブリッジ通貨が存在しなければ、交換を受ける銀行はどのようなマイナーな通貨でもその通貨とのペアを準備する必要があり、色々と通貨ペアを組み合わせながら送金することになりますので、大きなコストがかかってしまいます。しかし、ブリッジ通貨を利用することで、全てはブリッジ通貨と交換できれば良いのでいつでも取引できる安定した市場ができ、送金手段が大きく改善し、早く、安くすることができます。

RippleNet(リップルネット)とは?

先述した従来の国際送金の問題を解決するのがリップル社が提供する国際送金ネットワークシステムのリップルネットです。リップルネットに参加する金融機関はXRPを使用することで、送金先の銀行へダイレクトに送金することができるため、中継銀行の開設や、現地の法定通貨を事前に調達する必要がなくなり、手数料を最小限に抑えることができます。

リップルネットは現在、世界中55か国以上で数百社以上の金融機関に導入され122の通貨ペアをサポートしています。リップルネットワークに参加している代表的な銀行は、バンク・オブ・アメリカやサンタンデール(スペイン)・ロイヤル・バンク・オブ・カナダなどの海外銀行、そして三菱UFJ銀行やりそな銀行・ソニー銀行などの国内銀行です。

リップル(XRP)の特徴

取引スピードが早くコストが低い

XRPvsOthers@2x-e1681450021523.webp (998×857)出典:ripple|How XRP Stacks Up Against Other Digital Assets

リップルは取引処理が超高速です。リップル社の発表によると上記の表でもわかる通り、XRPの送金速度は3.3秒、送金にかかるコストは0.0004ドル(約0.05円)で、一秒間に1500件もの取引を処理できます。

XRPは主に世界中でリアルタイムの国際送金を実現するために開発されたブリッジ通貨ですが、性能の高さから様々な銀行や送金業者などの金融機関から注目を集めています。

中央集権的である点

通常、他の仮想通貨には管理主体が存在しておらず、マイナー(採掘者)と呼ばれる人々が取引処理をし、その報酬として新規発行される仮想通貨を受け取っています。このように新規発行される仮想通貨を受け取るために、取引処理に参加することをマイニングと呼びます。

しかし、リップルの場合は、全てのXRPは既に発行済みであり、送金・決済などの取引処理はリップル社の関係者により実施されていま野で、マイニングは存在しません。リップル社が実質的なXRPの管理者・運営者であり、それがリップルは中央集権的であると言われる所以です。

XRP Ledgerの使用と独自のコンセンサスアルゴリズム

多くの暗号資産に使用されているブロックチェーン技術は、リップルでは使用されていません。代わりに、XRP Ledgerと呼ばれる独自の決済システムに取引が記録されます。
ブロックチェーン技術が個人の利用を想定して開発されたのに対して、XRP Ledgerは主に金融機関や法人が使用することを想定した台帳です。

XRP Ledgerとブロックチェーンは、いずれも「分散型台帳技術」であり、両者の違いは「承認アルゴリズム」にあります。XRP以外の仮想通貨は、PoW(プルーフ・オブ・ワーク)やPoS(プルーフ・オブ・ステーク)といった承認アルゴリズムを導入しているのに対して、XRPは「PoC(プルーフ・オブ・コンセンサス)」を導入しています。

PoC(プルーフ・オブ・コンセンサス)の特徴は、限られたバリデーター(取引を処理する者)しか承認作業に参加できず、「80%のバリデーターによって承認された取引を正しいと判断する」というシステムである点にあります。

このコンセンサスアルゴリズムを採用することにより、XPRは1秒間に最大1,500件の処理を実現しており、送付は数秒ほどで完了します。

リップルに関するそのほかのニュース

フレアネットワーク

フレアネットワークというXRP Ledgerにスマートコントラクトの実装を目指すプロジェクトがあります。フレアネットワークはイーサリアムのブロックチェーンとも互換性があるので、イーサリアム上のアプリケーションをフレアネットワーク上で使用できるように開発されています。ローンチがいつになるのかはまだ発表になっていません。

SECによるリップル訴訟について

2020年12月、リップ社がSEC(米証券取引委員会)から提訴されました。リップル社が届出のない有価証券(XRP)で資金調達を行ったと、証券法違反を指摘されています。リップル社はXRPは仮想通貨であり、有価証券性が無いと反論していますが、裁判にはまだしばらく時間がかかりそうです。この裁判の結果がXRPの値動きにも影響すると予想されますので、今後の裁判の行方をしっかりと見守る必要がありそうです。

リップルが購入できる国内取引所

  • bitbank
  • GMOコイン
  • Coincheck
  • bitFlyer
  • DMM Bitcoin等

現在、リップル(XRP)を購入できる国内取引所はたくさんあります。個人的なおすすめはbitbankとGMOコインです。bitbankの取引所形式はリップルの取引高が日本一ですので取引が成立しやすいでしょう。GMOコインは円や仮想通貨の入出金が無料となっているので、頻繁に売買する人には使いやすい取引所です。ただ販売所形式は取引が簡単ではありますが、スプレッドが広いためコスト重視の方にはあまりおすすめできません。取引所形式をお試しください。

リップルを送金する際は宛先タグを忘れずに!

取引所にリップル(XRP)を送金する際は、アドレスとは別に宛先タグを入力しないといけない場合がほどんどです。宛先タグの入力を忘れると入金しない・時間かかる等問題が起きる場合があるので、取引所などにXRPを送る際は宛先タグの有無を必ず確認するようにしてください。

まとめ

リップルは国際送金に強みを持ち実際に数多くの金融機関と提携しています。XRPの持つ性能の高さから将来性と実用性は高いといえるのではないでしょうか。SECからの訴訟に関する裁判の動向に必要しながら、長期の投資対象として今からXRPを持っておくのもありかもしれませんね。