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個人間決済に特化したステラルーメンとは?

ステラルーメン(XLM)は、リップル(XRP)の開発者でもあるジェド・マカレブ氏らによって開発されました。リップルと同様、決済や送金に特化した仮想通貨ですが、ステラは特に個人間の決済や送金の効率化を目指しています。処理スピードが速く送金手数料が激安など特徴があり、非常に注目度の高い仮想通貨です。

ステラルーメン(XLM)の基本情報

通貨名称 Stellar Lumens(ステラ・ルーメン)
ティッカーシンボル XLM
発行開始 2014年8月
総発行枚数 500億枚
取引認証システム SCP (Stellar Consensus Protocol)
開発 ステラ開発財団(SDF)
公式サイト https://www.stellar.org/
ホワイトペーパー https://www.stellar.org/papers/stellar-consensus-protocol

 

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個人間送金に特化している

ステラはリップル同様に国際送金や国際決済用の通貨として誕生しました。リップルの元開発者であるジェド・マケーレブ氏によって開発され、リップル(XRP)をベースに作られています。現在は、非営利団体である「ステラ開発財団(SDF)」によってブロックチェーンが運営されており、マケーレブ氏は財団の共同創設者として活動を続けています。
ステラとリップルの違いは、リップルが銀行や金融機関といった大企業間向けの決済手段となることを目的としているのに対し、ステラは個人間送金に特化し、特に「新興国における個人間の送金取引を、円滑におこなえるようになること」を目的として開発されました。
先進国にいる我々が当たり前のように享受している金融サービスですが、新興国では銀行口座を持つことができない人が多くいるのです。ステラルーメンは、そんな国の全ての人々がスピーディかつ低コストで、資産の管理や送金といった金融サービスを享受できるための解決策として作られました。

ステラルーメンの特徴

ブリッジ通貨である

ブリッジ通貨であるステラルーメン(XLM)は2つの法定通貨の橋渡しとなるブリッジ通貨としての機能を持った通貨です。

従来の海外送金は、金融機関を介して行ないますが、ブリッジ通貨が存在しなければ、交換を受ける銀行はどのようなマイナーな通貨でもその通貨とのペアを準備する必要があり、色々と通貨ペアを組み合わせながら送金することになりますので、大きなコストと時間がかかってしまいます。しかし、ブリッジ通貨を利用することで、日本円→XLM→ドル(もしくはマイナー通貨でもOK)というように、全てはブリッジ通貨と交換できれば良いのでいつでも取引できる安定した市場ができ、送金手段が大きく改善し、早く、安くすることができます。

決済スピードが早く送金手数料が安い

ステラルーメンの大きな特徴は、決済スピードの速さと送金手数料の圧倒的な安さです。ステラルーメン(XLM)の決済スピードは約2秒~5秒、送金手数料も0.00001XLMと激安です。

ステラルーメンのコンセンサスアルゴリズムは、「ステラ・コンセンサス・プロトコル(SCP)」といい、これはリップルの仕組みから派生した、ステラルーメン独自のアルゴリズムです。リップルでは、リップル社が指定する限定された「バリデーター」が承認作業を行うことで、取引スピードを高めていますが、トランザクションの承認に必要な、バリデーターによる同意の割合は「80%」です。一方。ステラでは、全ノードの「約66.6%(3分の2)」が同意すれば、取引データが承認される仕組みを採用しています。そのため処理速度の低下や送金遅延が起こるリスクが低く、取引コストもほぼ無料で送金でき、個人間での利用を後押ししています。

ステラ開発財団による中央集権体制

ステラルーメン(XLM)はサンフランシスコに拠点を置く非営利団体のステラ開発財団が管理・運営を行っています。明確な中央管理者のいないビットコイン等の仮想通貨とは違い、中央集権体制により運用されていますので、意思決定までのプロセスが速く、開発を進めやすいのがメリットです。

反対に中央集権体制には独裁的になりやすい等のデメリットもあります。しかしステラ開発財団は非営利団体で利益を出すための活動が禁止されており、財務内容についての情報は四半期毎のレポートにて公開しており、経営の透明性を維持しています。

ステラ財団が550億XLMバーン(償却)を実施

ステラルーメンは2014年に全1000億XLMを発行しました。マイニングはなく、発行上限が毎年1%ずつ増える仕組みでしたが、2019年、ステラルーメンのコミュニティ内での投票を経て、新規発行が終了しました。そしてその年11月にステラ開発財団は所有していた550億XLのバーン(焼却)を実施し、総量をもとの半数以下にまで減らしました。

それによって価格が一時的に20%以上に急騰しました。

なおバーン後に残ったステラルーメンの総量は500億XLMとなり、そのうち300億XLMはステラ開発財団が所持、残りの200億XLMは市場で流通しています。財団によると、今後は数年かけ、保有するステラルーメンを市場へ放出していく計画となっています。

IBMとのパートナーシップ

2018年9月にIBM社の国際送金システムに、ステラのブロックチェーンが採用されました。IBMは「IBM Blockchain World Wire」と呼ばれる、ステラプロトコルをベースにした送金ネットワークを構築しています。IBM社の発表によると、これにより世界72ヵ国、47通貨、44銀行でリアルタイムに国際送金が可能になるといいます。IBM社はまた、6つの国際銀行との同意の上、ステーブルコインの発行も計画しています。

2021年1月ウクライナ政府とステラが提携

2021年1月、ウクライナ政府が中央銀行デジタル通貨の開発で、ステラブロックチェーンをその基盤に採用しました。
ウクライナは以前よりデジタル通貨の発行を検討していましたが、この提携により、ステラ財団がプロジェクトのサポートなどを行っていくといいます。このニュースを受けてステラルーメン(XLM)の価格は4日で3倍以上値上がりしました。

ステラ開発財団は、さらに複数の政府とCBDCの開発について協議しているとしています。他の国でも採用されるというニュースがあれば、さらに市場が反応すると思われます。

マネーグラムとの提携

2021年10月、ステラ開発財団は世界最大の送金サービスの一つであるマネーグラムとの締結関係を発表しました。
この締結により、ステラのネットワークに接続されたウォレットが、マネーグラムのグローバルな小売プラットフォームにアクセスできるようになり、消費者に仮想通貨と現地通貨の橋渡しをすることが可能になるとしています。また、米ドル(USDC)でのほぼ即時の決済も可能となりました。

ステラルーメンが買える国内取引所

以下の国内取引所でステラルーメンが日本円で購入可能のです。

  • コインチェック
  • bitFlyer
  • GMOコイン
  • DMMBitcoin