ユニスワップは「分散型取引所(Decentralized Exchange 通称DEX)」です。イーサリアムのブロックチェーン上でスマートコントラクトを活用して開発されており、イーサリアムとERC-20 トークンまたはERC20トークン同士の交換(スワップ)ができます。2018年11月にリリースされて以来、仮想通貨取引高No.1を保っている人気のDEXです。
DEXとは?
管理者のいる従来の取引所は中央集権型取引所(CEX)といい、国内の「コインチェック」や海外の「バイナンス」等が有名ですね。一方、DEXには特定の管理者がおらず、ブロックチェーンのスマートコントラクトという自動で動くプログラムで取引を行っています。
中央集権型の特徴 | 分散型の特徴 |
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DEXを使うと、従来の取引所のようにBTCやUSDTのような通貨に一度交換することなく、ERC20トークンからERC20トークンへ直接交換できます。また、海外でしか取引できないようなコインも大手取引所に上場する前に入手できる可能性があります。
しかし、日本円やBTCは交換できません。イーサリアムのガス代(送信手数料)が高くつくことがあり、従来の取引所での売買よりも条件が悪い場合もあります。また本来低く抑えられていたはずの手数料も最近のDeFi市場の人気沸騰を受け高騰しつつあります。売買を行う前には価格の比較や確認をすることをお勧めします。
Uniswap(ユニスワップ)の仕組み・特徴
AMM(自動マーケットメーカー)型のDEX
ユニスワップはAMM(自動マーケットメーカー)型のDEXです。
AMM(自動マーケットメーカー)は、一定のルールに従って、自動的に取引を実行するシステムのことで、スマートコントラクト(プログラム)と直接通貨のやり取りをし、取引所内にプールされている通貨の量から価格を計算します。価格は瞬時に決定され円滑に取引ができるようになっています。中央集権型取引所(CEX)のオーダブック&オーダマッチング形式よりも注文スピードが速いことが特徴としてあげられます。
独自トークン「UNI」を提供している
ユニスワップでは、アプリケーション内で利用できる独自トークン「UNI」を発行しています。
UNIはガバナンストークンとして発行されており、アプリケーションア内で行われる様々なイベントの意思決定への投票に活用されたり、後述する流動性マイニングの報酬としても受け取ることがきます。UNIは大手取引所にも上場しているため通常取引や交換も可能です。
流動性マイニング
所有している通貨をユニスワップに預けると、預けた仮想通貨を売買する人の流動性(活発な売買)を確保することになり、報酬として「UNI」を受け取ることができます。
ユニスワップの登録方法・ログイン方法・使い方
- ユニスワップを使用するためには、イーサリアムが入ったウォレット(メタマスク等)が必要です。どのようなコインを交換するにも、手数料であるイーサリアムが必ず必要となりますので、まずは、国内取引所での口座開設をし、イーサリアムを購入しましょう。
- ウォレット(メタマスクなど)の登録が済んだら、イーサリアムを送金します。
- ユニスワップには本人確認などの登録手続きは必要ありません。ウォレットと連携さえできれば、すぐに取引を開始できます。
Uniswap Interfaceへはこちらから |
ウォレットの接続方法
上記のリンクからユニスワップのサイトにアクセスし、右上の「Connect to Wallet」をクリック、ウォレットを選んで「次へ」をクリックします。パスワードを聞かれたら入力し、Walletに接続されているのがUniswapであることを確認してから「Correct」ボタンをクリックしてください。これで同期が終了し接続ができました。

Uniswap(ユニスワップ)の取引方法

MetaMask(メタマスク)などのWalletを連携させた状態ままで交換を開始します。事前に手数料として使用するイーサリアムがウォレットに入っていることを確認したおきましょう。
上の画像のようになりますので、上部「From」に交換前の通貨を選択し、下部「To」に交換したい通貨を選択します。選択したトークンの欄にそれぞれ交換したい数量を記入し「Approve」ボタンをクリックします。最後に「Swap」ボタンをクリックし完了です。
Uniswapにないトークンの探し方
Uniswapでは誰もが自由に仮想通貨を売りに出すことができるため、数多くの種類のトークンが売買されています。メジャーな通貨以外のものも多数取引されていますので、大手取引所上場前のものでも取引が可能な場合あります。気になるトークンがあれば検索して探しましょう。
その場合は「ETH」となっている通貨選択タブをクリックし、「トークン名またはアドレス」と書かれている欄に任意のトークン名もしくはアドレスを入れて検索します。アドレスがわからない場合はEtherscanというサイトから検索できますので、サイトの検索欄にトークン名を入力し検索してください。Contractにアドレスが表示されます。
流動性プールに通貨を預ける

流動性プールに通貨を預けることで、UNI(ユニスワップ)を受け取ることができます。
Uniswapで流動性マイニングをするには、資金を預けるため「プール」を使います。Uniswapの画面上部にあるメニューに「Pool」があるので、それを選択します。
次にプールする通貨をペアになるように選択しその量を指定します。両通貨を預けることで流動性の拡大に貢献し、報酬として「UNI」を獲得することができます。預け入れはウォレットにあらかじめ保管している仮想通貨の金額が上限になります。
取引手数料としてイーサリアムが必要になるので、ウォレットの全額をプールに入れてしまうのではなく、少しだけ残しておきましょう。
Uniswapのリスク
人気のUniswapではありますが、最後にリスクも確認しておきましょう。
1. ハッキング
ブロックチェーンが改ざんに強いことはよく知られていますがハッキングの可能性が全くないわけではありません。DEXではスマートコントラクトが取引の中枢を担っているわけですが、このスマートコントラクトに不具合が起きてしまうと、中枢部分を乗っ取られる可能性があります。実際にユニスワップでは2020年に、プールから約52億円相当のステーブルコインが流出しました。
2.ガス代が高い
「ガス代」とはユーザーが仮想通貨の取引を行う際の「取引手数料」です。このガス代は、ユーザー数が多くなるとブロックチェーン上で処理が追いつかなくなり、手数料が高くなる傾向にあります。Uniswapで手数料が安く抑えられていても、イーサリアム決済のガス代が高くなってしまっては意味がありません。今後さらにイーサリアムのガス代が高騰するとUniswapの価格優位性が損なわれてしまうかもしれません。
3. 詐欺トークンも上場している
ユニスワップは仮想通貨上場を行う際に審査が不要ですので、詐欺トークンが上場してしまうリスクがあります。怪しげな通貨を買わないようにするなど自己防衛が求められます。
まとめ
ユニスワップはユーザーにとってはマイナーコインを手にいれるチャンスが増えたり、流動性マイニングで稼げるなどのメリットが多くある一方で、詐欺コインを利用してしまうリスクもあります。便利ではありますが、取引が自己責任となりますので気をつけたいですね。